トムとジェリー第2期（ジーン・ダイッチ期1961年〜1962年）

トムとジェリー第2期（ジーン・ダイッチ期1961年〜1962年）

ジーン・ダイッチに変って、絵こそトムとジェリー第1期のウィリアム・ハナ&ジョゼフ・バーベラ期の後半のトムとジェリーに近い。バックで使われる音楽や効果音は、他のトムとジェリーの作品と比べてるとジーン・ダイッチ期は独特のものを持っている。また、ジーン・ダイッチのシリーズは、トムとジェリーの他に、動物よりも人との絡みが多く、ほぼ全身が描かれるのも特徴。

○監督: ジーン・ダイチ
○プロデューサー: ウィリアム・スナイダー
○音楽: スティーブン・コニチェック

※表中のNo.は、本国アメリカで使用されている制作年順を元にしたエピソードナンバーです。日本での放送順ではありません。

No.	制作年	タイトル	原題	略説
115	1961	猫はワンワン犬はニャーオ	SWITCHIN' KITTEN	いかれた科学者が、脳を入れ替える実験をしている。助手のジェリーが選んだ猫と犬の脳を入れ替え、猫は犬に犬は猫になる。そんな城にトムは迷い込みジェリーを食べようとすると、見た目は猫だが実際は犬に邪魔をされる。犬のような行動をする猫に困惑するトムは、何とかジェリーを捕まえようとするが、猫犬に邪魔をされる。逃げるトムが扉を開けると、象鳥、鶏山羊、犬猫を見て混乱し、ジェリーがライオンになるのを見て城を飛び出す。
116	1961	くたびれもうけの魚釣り	DOWN AND OUTING	オーナーの釣りについてこようとするジェリーを阻止しようとして、運転中のオーナーを殴ったり、視界を塞いだりする。ジェリーが書いたオーナーの足のねずみを叩いてしまいコテンパンにされる。船で釣りをしていると湖におとされたジェリーが、トムの釣り針をオーナーの靴に引っかけて引かせる。オーナーをつってしまったトムは縛られて釣った魚と一緒にされる。ジーン・ダイッチ期のトムのオーナーであるクリント・クローバー初登場。
117	1961	ギリシャ物語	IT'S GREEK TO ME-OW!	ギリシャの裏町に住むトムは、お腹をすかしている。ジェリーを見つけ食べようとするが返り討ちにあう。表から入ろうとすると猫のトムは放り出されてしまう。彫刻の頭をトムの頭上にのせた状態で、人のふりをして表から建物に入り込む。そこでジェリーを捕まえようとするが、ボクシングのまねごとをさせられ、また裏町に落ちてしまう。はまったゴミ箱を鎧のようにしてジェリーに戦いを挑むがあっさりと負け、馬車で放り出されてしまう。
118	1962	自慢のバーベキュー	HIGH STEAKS	オーナーのクリント・クローバーが庭でステーキを焼いているのを待ち遠しそうにトムが見ている。ジェリーがつまみ食いしようとしたのをトムが軽くあしらう。ジェリーをフォークで刺そうとしてクリントを刺してしまったり、ジェリーが入ったシャトルを打ってクリントの口に入れてしまったり、バーベキュー台を引きずり回してステーキを無駄にして、クリントを怒らせてしまう。ソファーに縛られたトムをジェリーが信号待ちしている車に引っかけて、トムを遠くに運ばせ、その間にジェリーはステーキにありつける。
119	1962	ジェリーの宇宙飛行士	MOUSE INTO SPACE	トムの嫌がらせに辟易していたジェリーは、新聞広告に出ていた、猫のいない宇宙に出るため宇宙飛行士をめざして家を出る。それを止めようとするが振り切られてしまったトムは、遊び相手がいなくなって酒に飲まれさまよっていると、偶然ジェリーの乗っているロケットに燃料と共に乗ってしまう。宇宙空間でジェリーと再会したトムは、嫌がらせをするが宇宙船から放り出され、別のソビエトの犬が乗った宇宙船に入ったり、隕石にぶつかったりして地球に戻ってくる。ジェリーが戻ってきてバッチに火をつけるとジェリーが飛んでしまう。
120	1962	手ごわい奴	LANDING STRIPLING	トムが庭で昼寝をしているとキツツキがその周りを飛び回る。キツツキを食べようとするがジェリーに邪魔をされる。お湯を沸かした鍋に放り込まれたり、水でパンパンになったホースがはじけてホースに絡まったりする。羽根を手作りして飛ぼうとするが、扇風機で遠くに飛ばされたり、大砲を持ち出すが、弾に尻尾を固定され自分が飛ばされてしまう。煙を炊いて上空の視界を悪くして、地上に即席の飛行場を作ってキツツキが着陸してくるのを待っていると、本物のジャンボが降りてきて、先端に噛みついた状態で飛んで言ってしまう。
121	1962	やきもちやき	CALYPSO CAT	船着き場でトムとジェリーが追いかけっこしていると、トムが可愛い雌猫に一目惚れしてしまい、ジェリーがちょっかい出しても相手してくれなくなる。一緒に船に乗り込んでカリブまで行ってしまう。戦場でジェリーの嫌がらせで彼女に嫌われるが、カリブについて仲直りして観光を楽しもうとすると地元の猫がたたくスティールドラムに彼女がひかれていると、ジェリーがドラムを蹴りトムの責任にする。怒った猫はトムをスティールドラムで叩いて亀のようにして彼女を奪っていく。正気に戻ったトムは再びジェリーとの追いかけっこを始める。
122	1962	白いくじら	DICKY MOE	白い鯨に片足を盗られ復讐に燃える船長は、逃げた船員の変わりに港町からトムを連れてくる。トムが掃除させられていると、ジェリーが現われ、ジェリーを透ける位磨く。怒ったジェリーは、バケツをタール入りのと交換する。タールをかぶったトムが船長の陰になってごまかす。チーズの上に金床を仕掛けて待っていると、ジェリーが魚と交換してチーズを素早く奪っていく、魚を見たトムは捕りに行って自分が金床の下敷きになる。白い鯨ディッキーモーが現われ銛を打つとトムまで飛んでいって、鯨に巻き付いて消えていく。
123	1962	お人形新発売	THE TOM AND JERRY CARTOON KIT	トムとジェリーが入ったキットをあけるとジェリーが目覚める。ジェリーはスイカの種を飛ばしてトムを起す。ジェリーにスイカの種を飲み込ませてたトムは、ジェリーを缶の中に入れてマラカスのようにして遊ぶ。トムはスイカの種を顔を大砲のようにしてジェリーめがけて打ってくる。ジェリーはジュードーの本を見て勉強してジュードー技でトムをやっつける。トムはボクシングやナイフで対抗するが簡単にやられてしまう。トムもジュードーをならって対抗する。しかし何故か試し割合戦が始まる。トムが挑戦しようとした巨大な石が床を突き破ってトムと共に落ちてしまう。
124	1962	西部のあばれもの	TALL IN THE TRAP	西部の街でチーズを奪うお尋ね者ジェリー。困った保安官は、ねずみ取りのスペシャリストのトムを呼ぶ。おっちょこちょいのトムは、なかなかジェリーを捕まえることが出来ず、ジェリーにやれてばかりいる。樽に入った火薬に火をつけて台車で押していくと、樽の下の穴から火薬が漏れていて、その火薬にトムが捨てた葉巻が引火する。慌てて逃げるトムは樽ごと川に飛び込み安心するが、上の導火線に着けた火が消えていなくて爆発し、隣にあった保安官の建物も吹っ飛んでしまう。保安官に撃たれながらトムは逃げ、ジェリーはまたチーズを奪う。
125	1962	狩りはこりごり	SORRY SAFARI	クリント・クローバーと共にサファリにやってきたトムとジェリー。象に乗って狩りに向かうが、トムはついてきたジェリーに気をとられ、ジェリーを捕まえようとするとクリント・クローバーにしわ寄せがくる。怒ったクリント・クローバーはトムにお仕置きをする。台ごと象から落ちたトム達はライオンに襲われ、銃と間違って魔法瓶を渡してしまう。ねずみに驚いた象が逃げサイに襲われたクリント・クローバーとトム達は、角でやられてジェリーにサイと共に木に吊下げられ、捕られた獲物のようにして運んでいかれる。
126	1962	友達はいいな	BUDDIES THICKER THAN WATER	吹雪の中で凍えそうなトムは、ビルの最上階のペントハウスに住むジェリーに助けを求める。凍ったトムを助けたジェリーは、トムを解凍して食べ物を与える。トムとジェリーがお酒を飲んで良い気分に浸っていると家主が帰ってきて追い出されそうになると、ジェリーを捕まえて追い出し、トムはご褒美をもらって家に住まわせてもらう。怒ったジェリーはパウダーを全身につけてお化けになってトムを脅す。外に出てジェリーの変装が、ばれそうになるがトムは地上に滑り落ちてしまう。
127	1962	新カルメン物語	CARMEN GET IT!	カルメンの演奏会にジェリーを追いかけて何とか忍び込んだトムは、自動で演奏するバイオリンを弾きながらチーズでジェリーをおびき寄せる。指揮者に叩きのめされたトムは、ジェリーに仕掛けられ指揮をするハメになる。しかし、ジェリーが作ったアリで出来た音符に翻弄され演奏会は滅茶苦茶になる。カルメンのオペラが始まろうとするが、ジェリーに驚いた女優が逃げてしまう。トムの影を見た指揮者は怒ってトムに猛牛のように襲ってくる。そしてジェリーは指揮者となって音楽を演奏させる。

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